TOOLDAQ AI

本記事はアフィリエイト広告を含みます。料金・仕様は2026年8月30日時点の各社公式サイト・公式FAQ・公式リリースの確認に基づきます。

Guide|判断基準

Stable Diffusionはクラウドかローカルか——分岐点は「月に何時間触るか」だけで決まる

2026/08/30 更新・各社公式/公式FAQで検証

Conclusion

結論から

判断材料は画質でも電気代でもありません。決まるのは2つの数字の割り算だけです。クラウドの時間単価は、ConoHa AI Canvasが1時間396円(6.6円/分・税込)、XServer VPS for GPUが1時間150円(税込)。対してローカルの電気代はGPUのTGPが180Wでも1時間5.58円で、桁が2つ違います。つまりコスト差のほぼ全部が「GPUに払う初期投資」です。GPU搭載機に10万円を追加で出すなら、ConoHa比で約256時間、XServer比で約692時間まわしてようやく並びます。月10時間しか触らないなら2年以上かかる計算で、その前に自分の熱が冷めるか、GPUの世代が変わります。

向いてる人

  • GPUを積んでいないノートPCやMacしか持っていない
  • 月の作業時間が10時間前後に収まりそう
  • 環境構築に半日を溶かしたくない
  • そもそも自分が続けられるか、まだ分からない

向かない人

  • ×毎日回す予定がある(月30時間を超えると初期投資が先に回収できる)
  • ×すでにVRAM 8GB以上のGPUを持っている
  • ×生成より環境構築・拡張機能いじりのほうが目的に近い
  • ×完全に無料で済ませたい(後述のとおり、無料の道はほぼ塞がっている)

月額990円(税込)〜+6.6円/分・無料プランなし・2026/08/30確認

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先に潰しておく——「無料でやる」道はほぼ塞がっている

比較の前に選択肢を絞ります。よく候補に挙がる2つは、いま現実的ではありません。

ひとつはGoogle Colabの無料枠です。Colabの公式FAQは、無償で動くランタイムで「notebook UIを迂回して、主にWeb UI経由で操作すること」を禁止事項として挙げています。AUTOMATIC1111のようなWebUIをColabで立ち上げる使い方が、まさにこれに当たります。加えて同FAQは無料版について「GPUのような高価なリソースへのアクセスは厳しく制限されている」「Colabのリソースは保証されておらず、無制限でもない」とも書いています。数年前の解説記事のとおりに動かそうとして止まるのは、この規約の側が変わったためです。

もうひとつは共用レンタルサーバーです。WordPressを置くようなプランにはGPUが載っていないため、Stable Diffusionは動きません。TOOLDAQのサーバー選びのガイドで扱っている各社の共用プランは、Webサイトの公開やAIエージェントの常駐には使えても、画像生成の実行環境にはなりません。ここを取り違えると、契約してから気づくことになります。

残るのは3つです。

①ローカルPC(GPUを自分で用意する)、②管理型のクラウドサービス(ConoHa AI Canvasのように、WebUIまで用意されたものをブラウザで使う)、③GPU付きのVPS(XServer VPS for GPUのように、GPUサーバーを借りて自分で構築する)。この3つを同じ土俵、つまり1時間あたりいくらかで並べます。

時間単価で並べる——電気代は判断材料にならない

選択肢時間単価月の固定費環境構築課金が止まる条件
ローカルPC約5.58円(電気代)0円(初期投資は別)自分でやる電源を切れば止まる
ConoHa AI Canvas396円(6.6円/分)990円〜(税込)不要WebUIを終了した時点
XServer VPS for GPU150円(税込)0円(初期費用無料)自分でやるサーバーを削除するまで止まらない

各社公式サイト・公式FAQ・公式リリースで2026年8月30日に確認。ローカルの時間単価は編集部の計算(根拠は次の段落)。

ローカルの5.58円/時は、こう出しています。公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会が定める電気料金の目安単価は31円/kWh(税込・令和4年7月22日改定)。家電メーカーが電気代の目安を示すときに使う公的な単価です。ここにNVIDIA公式が公表するGeForce RTX 5060 Ti の Total Graphics Power180Wを当てると、0.18kW×31円で1時間あたり5.58円になります。PC全体ではもっと食いますが、それでも二桁円の域を出ません。

クラウドの396円/時と比べると、電気代は桁が2つ違います。「ローカルは電気代がかかるからクラウドが得」という説明を見かけますが、その差は判断を動かしません。動かすのは初期投資です。

そしてこの表でいちばん重要なのは、いちばん右の列です。時間単価だけを見るとXServer VPS for GPUの150円が圧倒的に安く見えますが、公式FAQはこう書いています。「GPUサーバーはサーバーを停止(シャットダウン)しても課金は停止しません。サーバーを削除(解約)していただく必要があります。」

電源を落としても止まりません。止めるには消すしかない、ということです。使い終わるたびに削除する運用をしない限り、時間課金は進み続け、上限の88,000円/月まで到達します。150円/時という数字は「毎回作って、毎回消す」人のための価格で、作りっぱなしにする人のための価格ではありません。搭載GPUはNVIDIA L4(VRAM 24GB)で、Automatic1111とInvokeAIのアプリケーションイメージが選べます。構築の手間は軽くなりますが、消す手間は自分で背負います。

ConoHa AI Canvasはここが逆で、課金はWebUIを起動してから終了するまでの分単位。自動終了時間の設定もあり、初期値は60分です。仕組みの詳細はConoHa AI Canvasの料金と使い方にまとめてあります。

実際の月額に落とすと、こうなります。

月の作業時間ConoHa(エントリー)XServer GPU(毎回削除)ローカル(電気代)
5時間2,970円750円約28円
10時間4,950円1,500円約56円
20時間8,910円3,000円約112円
40時間16,830円6,000円約223円
削除し忘れて1か月放置88,000円(上限)

編集部が公式の単価から計算した試算(すべて税込)。ConoHaは基本料金990円+6.6円/分で、毎月付く無料利用時間を差し引いていない上限側の数字です(実際の請求はこれより安くなります)。ローカルはGPUの電気代のみで、PC本体ぶんとGPUの購入費は含みません。

損益分岐——「追加投資額 ÷ 時間単価」で出る

GPUやGPU搭載PCの実売価格は変動が大きく、NVIDIAの日本語公式ページも希望小売価格を空欄のままにしています。そこで金額を決め打ちせず、読者が自分の見積額を当てはめる形にします。計算は単純で、ローカルに追加で払う金額を、クラウドとの時間単価の差(ConoHaなら396−5.58=約390円、XServerなら150−5.58=約144円)で割るだけです。

ローカルへの追加投資額ConoHaと並ぶ時間月10時間なら月30時間なら
5万円約128時間約13か月約4か月
10万円約256時間約26か月約9か月
20万円約512時間約51か月約17か月
30万円約768時間約77か月約26か月

編集部の試算。ConoHaの基本料金990円/月は含めていません(含めれば分岐はもう少し早まります)。XServer VPS for GPUを毎回削除する運用と比べる場合、同じ順に約346時間・約692時間・約1,385時間・約2,077時間です。

読み方はひとつだけです。月10時間前後の使い方をする人にとって、10万円のGPUは2年以上かけないと元が取れません。その2年のあいだにモデルは何世代か入れ替わり、要求VRAMも上がります。「せっかく買うなら」で上位GPUに寄せるほど、この期間は伸びます。

逆に月30時間を超えるなら、話は反転します。10万円なら9か月、5万円なら4か月で並びます。毎日1時間まわす人は年間360時間を超えるので、ローカルを組んだほうが確実に安く、しかも時間を気にせず試行錯誤できます。クラウドの分単位課金は、生成そのものより「悩んでいる時間」に効いてくるからです。

向かない人——環境構築の9時間を、いくらと数えるか

ここまでの計算には、ひとつ入っていない費用があります。ローカル構築にかかる自分の時間です。

実際の記録を見ると、これは無視できません。ある技術記事の筆者はGTX 1060(VRAM 6GB)で標準のStable Diffusionを起動しようとしてRuntimeError: CUDA out of memoryで止まり、メモリ最適化版に切り替えてようやく動かしています。別の書き手はノートPCのRTX A2000(VRAM 4GB)で、AUTOMATIC1111の起動に約5時間費やしたあとNumPyのバージョン差でエラーに当たり、軽量版のWebUI Forgeへ乗り換えて起動にこぎつけました。所要は合計約9時間、それでも重いモデルでは1枚に約5分かかっています。さらに別の記録は5回の挫折を数えており、詰まった理由として「解説記事どうしで手順が食い違う」「モデル配布サイトが重くて開かない」「生成した画像が真っ黒になる」「日本語の詳しい記事がほとんどない」を挙げています。

この9時間を「趣味の時間だから0円」と数える人は、ローカルが向いています。分岐点の計算も、その人にとってはそのまま成立します。反対に、これを仕事の時間として数えるなら、クラウドの396円/時は9時間ぶんで3,564円にしかなりません。時給がそれを上回る人にとって、構築作業は最初から割に合わない買い物です。

クラウドが向かない人も、はっきりしています。ConoHa AI Canvasには無料プランも無料トライアルもなく、解約は当月末で即時にはできません。1契約で起動できるWebUIは1つだけなので、LoRA学習を回している間は生成に使えません。「気が向いたときに10分だけ触りたい」使い方には、月額の固定費と解約の段取りが重すぎます。XServer VPS for GPUのほうは、前述のとおり削除しない限り課金が止まりません。使うたびに作って消す手間を許容できないなら、150円/時という数字は絵に描いた餅です。

迷ったら、この順で決めるのが早いはずです。

1. VRAM 8GB以上のGPUをすでに持っているか。持っているなら、まずローカルで試すのが合理的です。追加投資がゼロなので、分岐点の計算そのものが不要になります。
2. 持っていないなら、月に何時間触るか。10時間前後で収まるならクラウド、30時間を超えそうならGPUの購入を検討する価値があります。
3. 環境構築を自分でやりたいか。やりたくないならConoHa AI Canvas、やってもいいならXServer VPS for GPU(ただし毎回削除する運用が前提)です。

TOOLDAQのConoHa AI Canvasの格付けページもあわせて確認してください。

月額990円(税込)〜+6.6円/分・環境構築不要・解約は当月末

ConoHa AI Canvas 公式サイトを見る →

FAQ

よくある質問

結局、クラウドとローカルはどちらが安い?
月の作業時間で決まります。ConoHa AI Canvasの時間単価は396円(6.6円/分・税込)、ローカルの電気代は GPU の TGP 180W と目安単価31円/kWh で計算して1時間5.58円です。差は約390円/時なので、GPUに10万円を追加投資する場合は約256時間まわして並びます。月10時間なら2年以上、月30時間なら約9か月が目安です。
電気代はどれくらい差がつく?
判断材料になりません。公益社団法人 全国家庭電気製品公正取引協議会の目安単価31円/kWh(税込・令和4年7月22日改定)に、NVIDIA公式が示すRTX 5060 TiのTotal Graphics Power 180Wを当てると1時間5.58円です。クラウドの396円/時とは桁が2つ違うため、電気代の多寡で結論は動きません。動かすのはGPUの初期投資額です。
無料のGoogle Colabで動かせないの?
Colabの公式FAQが、無償で提供されるランタイムでの「notebook UIを迂回して主にWeb UI経由で操作する」利用を禁止事項として挙げています。AUTOMATIC1111などのWebUIを立ち上げる使い方がこれに当たります。同FAQは無料版について「GPUのような高価なリソースへのアクセスは厳しく制限されている」とも明記しており、GPUの割り当ても保証されません(2026年8月30日確認)。
普通のレンタルサーバーでStable Diffusionは動く?
動きません。WordPressなどを置く共用レンタルサーバーはGPUを搭載していないためです。画像生成を動かすには、GPUを積んだVPS(XServer VPS for GPUなど)か、ConoHa AI Canvasのように実行環境ごと提供されるサービスが必要です。
XServer VPS for GPUは1時間150円で、そちらが安いのでは?
毎回サーバーを削除する運用なら安くなります。ただし公式FAQは「GPUサーバーはサーバーを停止(シャットダウン)しても課金は停止しません。サーバーを削除(解約)していただく必要があります」と明記しています。作りっぱなしにすると時間課金が進み、上限の88,000円/月に達します。150円/時は「毎回作って毎回消す」前提の価格だと考えてください。
ローカルでやるならVRAMは何GB必要?
「これだけあれば十分」と断定している一次情報は確認できませんでした。確認できたのは実際に詰まった記録のほうで、VRAM 6GBではCUDA out of memoryで標準構成が起動せず、VRAM 4GBのノートPCでも標準のAUTOMATIC1111が起動せず軽量版へ切り替えた例があります。少なくとも4〜6GB帯では、そのまま入れて動く前提では考えないほうが安全です。

掲載内容は作成時点の編集部の見解で、料金・条件は変わることがあります。契約前に必ず各社公式サイトの最新情報をご確認ください。